コーヒーとの出会い 光店・水木友里恵
- さりげなく自然に喜んでいただける
そんな存在に。 -
私とCOFFEEBOYの出逢いは小学生高学年のころ。 母が参加していた地域グループは、2〜3ヶ月に1回、地元商店街で「落語会」を開催していました。その寄席の「中入り(休憩時間)」に事務局がCOFFEEBOYのコーヒーを用意していました。お手伝いをしていた私は、1杯いただいて「カップの自販機コーヒーとは全然違う!」と驚きました。 そして回を重ねるごとに「今回はちょっと香りが違うな」「コーヒーにも甘さがあるんだな」「今回のコーヒーはどこの国から来ているのかな」と、コーヒーの味見をするが楽しみになっていきました。 自分でドリップするようになったのは、高校生の時です。 姉が買ってきたコーヒーミル。挽かせてもらうと、その音と手応えがとても心地よく、楽しかった。 しかし自分でドリップしてみたら…「あれ?薄い?!いつも飲んでいるコーヒーじゃない!なぜ?」 そこからネットでコーヒー知識の扉を開け、独学で挽き方や分量のABCを学んでいきました。 社会人になると次々と道具を揃えられるのも嬉しく、コーヒーの世界にとりこになっていきました。どうせなら本格的にと、ミルもカリタのプロ仕様で。道具から入るタイプなので(笑)。 コーヒー豆は色々な種類を試し、個性の違いを楽しんでいました。COFFEEBOY光店には多い時には週6日通う勢いで、ショップのコーヒーは全種類制覇しようと思っていました。守本店長が「豆ごとのお勧めの淹れ方」を教えてくれたこともコーヒーへの関心を深めたきっかけです。 でも、お店でプロがドリップするコーヒーはやはり美味しい。なぜだろう? 「豆によって違う」「人によって違う」この一期一会の世界に、のめり込んでいきました。
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実はコーヒーのほかに、「革靴磨き」も大好きなのです。 「コーヒーを淹れる世界」と「革靴を磨く世界」はとても近い、と思うんです。 コーヒーをドリップする時間は、頭を空っぽにしてただひたすら、目の前のコーヒーに集中します。これがうまくいくと、香りも味も満足できるという結果が待っています。 靴磨きも同じで、革の特性にあった道具を使って、集中します。美しく磨き上がった靴を見ていると嬉しくて、背筋をちゃんと伸ばしてこの靴に似合う人になろうという気持ちになります。 どちらの時間も、五感を研ぎ澄ます瞑想の時間と似ています。 コーヒーと深くつながり、COFFEEBOYに通い詰めるうちに、「好きなコーヒーを通じてお客さまの人生を豊かにする仕事をしたい」という思いが強くなり、2年前に入社しました。 守本店長の勧めで、入社1年目からJHDC(ジャパン・ハンドドリップ・チャンピオンシップ)*へのチャレンジも経験しました。 参加者は全員同じ豆、会場で用意される道具を使うので、自分の好きな豆や使い慣れている道具を使えるわけではないんです。ですから、豆の種類や焙煎の状態、器具の特性などもしっかり勉強し、本番で瞬時に判断できる力が必要とされる大会です。 *JHDC:2012年から開催されている日本スペシャルティコーヒー協会主催の「コーヒーのハンドドリップ抽出方式」に特化した技能競技会。
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大会に向けて、自作のドリップレシピを作り、勤務後にテイスティングをする毎日を送りました。同じ豆でも1g違えば、また、挽き方が一目違えば味は変わります。ドリップや試飲することの繰り返しはとてもしんどいのですが、そのしんどさも、私には楽しい時間でした。 毎日レッスンする私に、守本店長、ショップスタッフのみなさん、焙煎士の金近さんなど、社内のみんなが協力してくれました。何杯も試飲に付き合い「これ美味しいよ」「良くなったよ」とポジティヴな言葉をくれた仲間たちに、心から励まされました。 初めての挑戦は、緊張する間もなく予選で終わってしまいましたが、コーヒーへの視野を広げる機会になり、学ぶべきところはたくさんありました。 2025年春のJHDCにも、再びチャレンジします。前回の自分を超えて少しずつでも階段を登るように、進歩していきたいと思っています。
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大会を経てレベルアップしたいと感じたのは「見分ける力」と「アドリブ力」です。これは日常の仕事でもとても大切だと思います。 例えば先日、ショップでお客さまが普段好まれている豆が在庫切れになっていた時に、一番近いテイストの豆をドリップの方法等も含めてご提案することができました。 予想外の事態でも、的確な判断と柔軟な対応のアドリブが、店長や先輩方のようにさりげなくできるようになることが目標です。 大好きな革靴を履くと、「この靴にふさわしい私でいよう」と背筋が伸びるように、COFFEEBOYでコーヒーをドリップするとき、私は「この空間に似合う私でいよう」と思っているかもしれません。 さりげなく自然に、お客さまに喜んでいただける、そんな存在になりたいです。
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